
英語学習についてよく聞かれる質問の1つに、「英語の聞き流しは効果ありますか?」というものがあります。
これ本当によ~~~~く聞かれます。
私も英検準1級が、しかも1次試験がなかなか突破できずにいた頃、どうやったらリスニング力が上がるのかと真剣に悩んでいた頃、同じような質問をしましたのでその気持ちよく分かります。
英語の聞き流しは効果があるのかないのか…
あるいは、効果のある聞き流し方とは?
今日はこのよくある質問について考えてみましょう。
英語の聞き流しとは?
そもそも「英語の聞き流し」とは何でしょうか?
英語の聞き流しとは、料理をしながら、通勤電車で移動最中に、ランチを食べながら海外ドラマや英語のPodcast、学習中の英語教材のCDを聞いたりすることを言います。
あくまでも「ながら聞き」で、英語に集中して耳を傾けている状態ではありません。
私も通勤途中はいわゆる「英語の聞き流し」しています。
最近はNHKラジオ「実践ビジネス英語」講座をスマホのアプリで聞いています。
常に集中をしているわけではなく、ふとした瞬間に何も聞こえていないだけの時があります。
日本に居ながらにして英語漬け、英語のシャワーを浴びよう!という状況を目指すとこういった感じになるのでしょう。
英語の聞き流し、英語のシャワーは効果あるの?
「英語の聞き流しをすると効果がありますか?」
「英語のシャワーを浴びると効果はあるの?」
このような質問を何百回もされて、やっと最近気が付いたことがあります。
この質問をしてきた方の狙い・意図とは何でしょうか?
何か人に質問をするということは、失敗しないためだったり、もっと効率のいい方法がないか?と考えていることが多いです。
そう、この質問をする人の気持ちの根底には、楽して効率よく英語力、リスニング力を上げる方法なのかどうかを確認したいんですよね?
日本には本当にたくさんの英語教材があふれています。
「〇〇さえすれば」「たったの〇分で」という謳い文句が書かれている教材も少なくありません。
そのような教材の中でも一番有名なもの「〇〇ードラーニング」も「ただ聞き流す」がキャッチフレーズになっています。
こういったキャッチフレーズを何度も目にすることによって、学習者も「もしかしたら…」という思いになっているのではないでしょうか。
さて、聞き流しをすることで効果はあるのでしょうか?という本題です。
答えを率直の言いますと、ありません!
「ただ聞き流すだけでは英語力は伸びません」というのが私個人の意見です。
しかし言いかえると…聞き方次第では英語力・リスニング力を上げる補助的な学習方法にはなります。
リスニングができない2つの理由
では、リスニングができない理由・原因とは何でしょうか?
主に「文法や単語が分からない」、「聞こえてきた音が分からない」の2つに分けられます。
ところで~Youtubeで「熟睡聞き流しレッスン」というものを発見しました。
熟睡していたら英語も聞いてないので全く効果ないのでは??と思いながら、よくコメントを見ていたらやはり「聞き流すだけでは上達は望めない」とはっきり記載されていました。
どうやら動画は眠りにつくまでの隙間時間に心の中でリピートしてくださいということです。
大事なことなので何度も言いますが、ただ聞き流すだけでは英語力は伸びません!
聞き流しが効果があると言う講師ももちろんいらっしゃいますが、絶大な効果があるわけではなくあくまでも補助的なツールとして、あるいは聞かないよりはマシでしょうというご意見です。
さて、リスニングができない=英語が聞こえない理由をもう少し深堀してみましょう。
・流れてきた英単語や文法を理解していなく意味が分からない
・流れてきた音と自分が認識している音が一致していない
英単語・表現、文法を理解していなく、意味が分からない
英単語・表現、文法を理解していなく、つまり意味の分からない英文を聞いた状態とは、耳に雑音が入ってきているだけの状態です。
雑音を繰り返し聞いてもリスニング力があがるわけがありません。
なので、やはり内容を理解している英文を聞くべきです。
流れてきた音と自分が認識している音が一致していない
流れてきた英語の音と自分が認識している音が一致していない時には、もちろん聞き取ることができません。
pick upという英語の表現の場合、1単語づつの発音ではピックとアップだと理解してますよね。
しかし会話の中などではピカップという音になります。
これはリエゾンと呼ばれる英語独特の発音現象で「文章中で特定の単語の末尾の音と直後の単語の先頭の音が連結して違う発音になる」なります。
頭ではpick up はピックアップと認知している時は、ピカップと聞こえてきた場合はpick upと分からないのです。
このように実際の音と自分が理解している音との違いによる場合は、個々の単語の発音を覚え、リエゾンのルールを覚える必要があります。
そしてディクテーションをして実際に聞こえてくる音をとの違いが分かっていない部分を洗い出ししていく必要もあります。
リスニング力に効く聞き流しのやり方
聞き取りできない原因をこれまで説明をしましたが、ここからはリスニング力に効く聞き流しのやる方について紹介します。
ずばり!リスニング力を鍛えるには、「丁寧に」・「たくさん」の2つの面からアプローチする必要があります。
リスニングで「丁寧に」とは、一字一句逃ささないように集中して聴くことであり、単語ごとの発音も確認し、リエゾン等も確認をして音読、シャドーイング、ディクテーションなど教材をしっかり学習していくことです。
一方、「たくさん」聴くとは量を多くこなすことで、丁寧に文章構造などを分析したり、シャドーイングしたりとする必要はありません。
つまり聞き流しとはこの「たくさん」聴く行為になります。
ちなみにリーディング力を伸ばしたいときも同様のアプローチが必要です。
丁寧に読む=精読
たくさん読む=多読
意味が分からない単語や文法事項、文章構造をしっかりと分析しながら読む精読と、量をこなす多読の2つからアプローチすることでリーディング力を伸ばすことが可能です。
丁寧に聴く・たくさん聴くを併せて効率よく行うことで上手にリスニング力を伸ばすことができます。
英語学習ビギナーは、意味を理解し文法事項も分かっている学習済みの英文を聞きましょう。
精読し終わった英文を何度も何度も聞くのです。
内容は理解しているので、意味の分からない音が入ってきたということにはなりません。
中級以上からは、少しづつ初めて聴く英文にチャレンジしていきましょう。
この時にいきなり難しいもの挑戦するのではなく、あくまでも聴くだけで理解できるやさしめのレベルのものでスタートさせるとよいですよ。
私はTOEIC880点を超えるまでは、TOEIC対策で活用していたTOEIC公式問題集のリスニングセクションのCDを聞いていました。
TOEIC500点台の時は、英文が短いPart1とPart2を中心に聞き流しをしていました。
何度も聞いているので慣れでまったく耳に英語入ってこなくなってしまうと、英文の再生スピードを1.2倍速にしました。
TOEIC700点台になった時は、英文が長いPart3とPart4を中心に再生スピードを速めながら繰り返し聞きました。
聞き流しと精聴で合計100回以上は聴いたので、最終的には暗唱できるまでになりました。
リスニングが苦手な私がTOEICリスニングセクションで470点をとれたのは精聴精読した英文を、何度も何度も聞き流しをしたおかげです。
TOEIC800点を超えてからも、基本的には精聴精読した英文を聞き流しをするようにしています。
今もこのスタイルを続けているのは通勤中に集中して英文を聞く姿勢がとれないことが、よく分かっているからです。
何度も取り組んだ教材であれば、集中力ない状態でも英文をキャッチすることができますし、ほぼ暗唱できるのでシャドーイングも楽々できます。
まとめ



英語をただ聞き流すだけでは、残念ながら英語の上達はできません。
効果のある聞き流しをするには、自分に適したレベルの教材で、しかも精読・精聴し終わったもので取り組むとよいでしょう。
中級以上からは、初めて聴く英文に少しづつチャレンジをするとよいでしょう。
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