「英語をもう一度勉強したい。でも、参考書を買うところから? それともAI英会話のアプリから?」
選べる道具が増えた今、始め方に迷うのは自然なことです。仕事や家事の合間に学ぶなら、準備だけで疲れてしまうのは避けたいですよね。
大人のやり直し英語は、「英語でやりたいことを1つ決める」「必要な基礎を確かめる」「短い英語を使ってみる」の順で始めましょう。AIは、例文を作ってもらう、書いた英文の説明を聞く、会話の相手になってもらう場面で取り入れます。
この記事では、学習を久しぶりに再開する人に向けて、アプリの選び方、1日15分の練習例、最初の7日間の進め方を紹介します。今日の目標は、たくさんの教材をそろえることよりも、自分のことを英語で1文伝えることです。

まず決めるのは「英語で何ができたらうれしいか」
「英語が話せるようになりたい」を、具体的な場面に置き換えてみましょう。最初は1つで十分です。
- 旅行先のカフェで、飲みたいものを注文したい。
- 初めて会った人に、趣味を3文で紹介したい。
- 職場で、担当している仕事を簡単に説明したい。
- 好きな海外ドラマの、短いせりふを聞き取ってみたい。
例えば、旅行が目的なら「注文する」「聞き返す」「お礼を言う」から練習できます。自己紹介が目的なら、名前、住んでいる地域、好きなことを伝える英文が出発点になります。
TOEICや英検の受験が目的の場合は、公式の出題形式や対策教材も確認しましょう。AIとの会話練習は、そのうち話す・書く練習を補うものとして組み込めます。
今の自分を確かめて、始める場所を選ぼう
久しぶりの英語学習でも、全員が同じページからやり直す必要はありません。次の3つを、辞書や翻訳を使わずに一度試してみてください。
- 「私はコーヒーが好きです」を英語にする。
- 「昨日、買い物に行きました」を英語にする。
- 「週末は何をするのが好きですか?」と聞かれたつもりで、英語で答える。
例えば、1は「I like coffee.」、2は「I went shopping yesterday.」、3は「I like watching movies.」と答えられます。表現はこれ以外にもあり、好きなことは自分に合わせて変えて構いません。
これは資格試験のようなレベル判定ではなく、学習の入口を選ぶための目安です。
| 今の状態 | 最初に取り組むこと |
|---|---|
| 例文を見ても文の形がよく分からない | 中学英語の参考書などで、主語と動詞、be動詞、一般動詞を確認する。確認した形で自分の文を1つ作る。 |
| 読めば分かるけれど、自分では作れない | 短い例文の一部を変える。「I like coffee.」のcoffeeを、自分の好きなものに置き換える。 |
| 書けるけれど、話そうとすると止まる | 書いた1文を声に出し、同じ話題で短い受け答えを練習する。 |
基礎を確かめるときは、見返す参考書や教材を1つ決めておくと、分からなくなったときに戻れます。中学英語から復習したい方は、大人のやり直し英語学習の始め方も参考にしてください。
AIは「説明を聞く」「練習を作る」「使ってみる」に取り入れる
AIを使うときは、最初に「今のレベル」「練習したい場面」「してほしいこと」を伝えます。広く「英語を教えて」と頼むより、取り組む内容を決めやすくなります。
文法でつまずいたら、自分の例文で説明してもらう
参考書の解説を読んでも分からないときは、具体的な英文を添えて質問します。
私は英語を学び直している初心者です。「I am tired.」と「I like coffee.」では、なぜamを使う文と使わない文があるのですか。日本語で短く説明し、似た例文を2つずつ出してください。最後に確認問題を1問出し、私が答えるまで正解は見せないでください。
説明を読んだら、自分でも文を作ってみます。AIの説明が教材と違う、または納得できない場合は、参考書や辞書で確認しましょう。
英作文は、まず自分で1文書いてから見てもらう
最初から日本語を丸ごと翻訳してもらうと、出来上がった英文を眺めて終わりがちです。短くても自分で書き、分からない部分の説明を聞いてみてください。
英語初心者です。次の英文を、私の伝えたい意味を変えずに添削してください。直す必要がある箇所と、その理由を日本語で説明してください。正しい表現は無理に書き換えず、初心者が言いやすい例を1つ示してください。英文:I go shopping yesterday. 伝えたいこと:昨日、買い物に行きました。
この例なら、昨日の出来事を表すためにgoをwentへ変える点を確認します。その後、説明を閉じて「昨日、公園に行きました」など、別の文を作ってみましょう。
会話練習は、場面と質問の数を決めて始める
音声でやり取りできる機能には、例えばChatGPT VoiceやGemini Liveがあります。利用できる機能や条件は、端末・プラン・アカウントによって異なります。まず自分の画面で利用できるか確認してください。
声を出せる環境なら、次のように頼んで短いやり取りから始めます。音声機能が使えない場合は、文字で答えてから、自分の返答を声に出して読んでも構いません。
英語を学び直している初心者です。週末の過ごし方をテーマに、短い英語で質問してください。質問は1回に1つ、全部で3つにしてください。私の返答を待ってから次へ進んでください。分からないと伝えたら日本語のヒントを出してください。最後に、私の返答で見直すとよい表現を1つ教えてください。
返答に迷ったら「短い答えの例を1つ見せて」と頼み、その一部を自分の内容に変えます。最初のうちは、文章を見ながら答えて大丈夫です。
英語学習アプリは、今の困りごとに合わせて1つ選ぶ
練習内容を毎回自分で決めるのが大変なら、レッスンが用意された英語学習アプリも候補になります。最初は、使う場面がはっきりしたものを1つ選びましょう。
次の表は、公式に紹介されている機能をもとにした候補です。順位や学習効果の比較ではありません。
| 練習したいこと | 候補 | 選ぶ前に確認する点 |
|---|---|---|
| 声に出して英文を練習したい | Speak(スピーク)。発話を重視したレッスンと、スピークチューターを紹介しています。 | 今のレベルでレッスンを進められるか。練習した表現を自分の言葉でも使えるか。 |
| 学ぶ順番や場面が決まっていると取り組みやすい | スピークバディ。レベルに応じたカリキュラムと、日常・旅行・ビジネスなどの場面別学習を紹介しています。 | 説明の分かりやすさと難易度。1回の学習を生活に組み込めるか。 |
| 自分の発音を見直したい | ELSA Speak。発音の評価と改善案を示す機能を紹介しています。 | 指摘の意味が分かるか。評価を見て、どう練習し直せばよいか理解できるか。 |
| 自分の文章や好きな話題で練習したい | ChatGPTなどの対話型AI。質問の仕方を調整しながら、英文の説明や練習問題を依頼します。 | 日本語の説明を理解できるか。返答が難しすぎるときに調整できるか。 |
無料体験や無料機能が用意されている場合は、使いたい機能が対象かを確認してください。契約する前には、支払総額・契約期間・自動更新・解約方法を見ます。年額契約の月換算額と、毎月支払う月額料金は区別しましょう。
一度に複数の有料サービスを契約する必要はありません。まずは1つで「自分のやりたい練習ができるか」「続けたいと思えるか」を確かめます。
1日15分なら「確認・練習・会話・復習」に分ける
学習時間を決めるときは、毎日の予定に入れられる長さから始めましょう。次は、自分の好きなことを伝えるための15分の練習例です。

| 時間 | すること | 具体例 |
|---|---|---|
| 3分 | 前回の1文を思い出し、今日使う形を確認する | 「I like ...」を見直し、likeの後ろに何を置くか確かめる。 |
| 5分 | 自分に関係する英文を作り、声に出す | 「I like coffee.」「I like watching movies.」などを作り、意味を確かめながら読む。 |
| 5分 | 同じ話題でAIと短くやり取りする | 好きな映画について質問してもらい、用意した文を使って答える。 |
| 2分 | 見直したい表現を1つ残す | 言えなかった内容と、言い直した英文をメモする。 |
15分は取り組み方の一例で、上達を保証する時間ではありません。忙しい日は、前日に残した1文を思い出して言うだけでも、再開のきっかけになります。
次の日は、メモを見る前にもう一度言ってみます。出てこなければ確認し、同じ文を言い直しましょう。毎日新しいことを増やしすぎず、昨日の内容を使う時間も取ります。
最初の7日間は、自己紹介を少しずつ作ってみよう
何を練習するか迷う方は、次の順で試してみてください。7日で英会話を習得する計画ではなく、自分に合う学習の流れを探すための例です。難しければ、同じ日を繰り返して構いません。
- 1日目:目的と入口を決める。「趣味を3文で話したい」などと書き、この記事の3つの確認問題を試す。
- 2日目:今の自分を1文で伝える。「I live in Japan.」など、意味と文の形が分かる英文を1つ用意する。
- 3日目:好きなことを1文加える。「I like cooking.」など、自分に合う内容を作る。前日の文も思い出す。
- 4日目:昨日したことを1文で書く。「I watched a movie yesterday.」などを作り、過去の表し方を確認する。
- 5日目:AIに質問を1つしてもらう。趣味について聞いてもらい、準備した文で答える。
- 6日目:3往復の会話を試す。答えに詰まったらヒントを頼み、言いたかった表現を1つ残す。
- 7日目:メモを閉じて話してみる。自己紹介を言うか書く。言えたことと、次に練習したいことを記録する。
振り返るときは、「何日連続でできたか」に加えて、「前より自分で言える文が増えたか」を見てください。言えなかった箇所は、次の週に練習する内容になります。
AI学習でつまずきやすい3つの場面と対処法
AIの説明や返答が難しすぎる
「中学英語の短い文で」「1回に1つだけ」「説明は日本語で」と追加します。それでも難しい場合は、自由会話をいったん終え、例文の一部を変える練習に戻りましょう。
添削結果を読んで分かった気になる
説明を閉じて、同じ意味を自分でもう一度書きます。さらに、主語や好きなものを変えた文を1つ作ると、どこまで理解できたか確かめられます。
発音の点数やAIの返答が気になりすぎる
音声入力で違う単語として認識された場合は、周囲の音やマイクの状態も確かめましょう。文字起こしが合っていることと、発音全体が適切であることは同じではありません。
音の出し方を詳しく確認したいときは、辞書の音声や発音を扱う教材を参照し、必要に応じて講師にも相談できます。AIとの練習で準備した自己紹介を、人との会話で試す機会を作るのもよい方法です。
AIの説明や添削には誤りが含まれることがあります。疑問が残る箇所は辞書・教材・講師などで確かめ、練習用の文章には勤務先の機密情報や他人の個人情報を入れないようにしましょう。
大人のやり直し英語でよくある質問
40代・50代からでも始められますか?
年齢だけで始める時期を決める必要はありません。まずは今の自分が理解できる英文と、使ってみたい場面から始めましょう。仕事や趣味など、すでに知っている話題を選ぶと、伝えたい内容を考えやすくなります。
文法を全部復習してからAI英会話を始めるべきですか?
短い文の意味と形が分かるなら、その文を使う練習を並行して始められます。文の形が分からず返答を丸暗記している状態なら、まずその箇所の基礎を確認してください。「復習する→1文作る→使ってみる」を繰り返します。
お金をかけずに始められますか?
手元の参考書や辞書を使い、利用可能な無料機能の範囲で試す始め方があります。ただし、無料で使える回数や音声機能の条件はサービスごとに異なります。必要な練習ができるかを確かめてから、課金を検討しましょう。
家で声を出せないときは、どうすればよいですか?
文字で短い返答を作る、音声を聞いて内容を確認するなど、できる練習に切り替えます。話す練習もしたい場合は、声を出せる時間に、用意した文を実際に言ってみてください。
今日の一歩は「自分のことを1文伝える」
まず、英語でやりたいことを1つ決めましょう。次に、それに必要な短い英文を作り、意味と文の形を確認します。AIには分からない点の説明や、短い質問の相手を頼めます。
例えば「I like coffee.」でも立派な出発点です。自分の好きなものに変え、声に出し、翌日もう一度思い出す。その1文から、毎日の練習を始めてみてください。
学習を生活に組み込む工夫は、英語学習を続ける4つのコツでも紹介しています。
機能の確認に使った公式情報
機能情報の確認日:2026年10月23日。上記の練習メニューと依頼文は本記事の提案です。アプリの実機レビューや、一定期間の学習効果を検証した記事ではありません。



