【鵜呑みはダメ!】元Google副社長が書いた「村上式シンプル英語学習法」を読むときの注意すべき5つの点

シンプル

今日は元Google副社長が書いた英語学習本「村上式シンプル英語学習法」をご紹介します。

2008年に発売になった本で発売当初は大ベストセラーで話題になりましたし、いまだにおススメ本として紹介しているTwitterも見かけます。

「シンプルだから私も出来そう」と思って初心者が読み始めると非常に危険な本なので、今回取り上げました。

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シンプルだが簡単ではない村上式英語学習法

結論から言います。
英語初心者が村上氏がやった内容を再現するのは非常に難しいです。

村上氏がやっていたことの一部に以下の2つがありますが、あなたはできますか?

1万語の英単語を毎日眺める
生の英語を毎日3時間聞く

これが最初からできたらはっきりって「英語初心者」ではありません。

村上氏が取り組んできた学習は確かにシンプルですが、決して簡単で易しいものではないので注意しましょう。

紹介されている教材も決して初心者向けのものはではないので、そこも注意する必要があります。

村上式シンプル英語学習法とは?

まずは簡単に「村上式シンプル英語学習法」とは何かご紹介します。

2008年に出版され、発行部数20万部のベストセラーです。

学習コンセプトはたったの4つ。

必要なことしかやらない
スクール、高額教材、勉強机はいらない
英語は“お勉強”ではない
もう遅いなんてことは、絶対に、ない!

この考えをベースに著者である村上氏が50冊近くの学習方法本を読み漁り、自分なりのカスタマイズをし実践した方法をまとめた本です。

ぺん太郎
確かに言っていることはシンプルだね!

村上式シンプル英語学習法の良いところ

村上式シンプル英語学習法の良いところは、本がとても薄いことです。

エッセンスをとてもコンパクトにまとめているため、一気に読み終えることができます。

あくまでも英語学習者目線で書かれていて、英語指導者目線ではないところも良い点です

英語で仕事をするためにどう英語を習得する方法について無駄なことは省き最短距離の方法が書かれています。

ビジネスマンが仕事で英語を使いこなすために、進むべき道が具体的に書かれています。

仕事で英語を使うという目線で書かれている点は、ホリエモンさんの「英語の多動力」と共通する点です。

村上式シンプル英語学習法で注意すべき5つのポイント


村上氏の学習法はシンプルですが、決して簡単な方法ではないと一番最初にお伝えしました。

ここからはどこに注意して読むといいのかポイントを5つ紹介をします。

1.元々も持っている力が違う可能性がある

著者は京都大学卒業で、超有名優良企業Googleのしかも副社長を務めたことのあるエリートです。

著者は本の中で「英語は苦手だった」「30才を過ぎてから最初からやり直しした」と書いていますが、京都大に入学できるような人の言う苦手レベルが自分と同じだとは思わないほうが無難です。

苦手のレベルが普通とは違う、心して読みましょう。

実はこのレベルが違うというポイントは著書のなかで何度も感じる箇所があります。

2.初心者では読めないものがおススメされている

まずは英語はたくさん読みなさいと推奨しています。

この英文多読をおススメすることには私も100%賛成です。

しかし「最初は会話の多い探偵もの」をおススメした時点で、私はかなり驚きました。

初心者がいきなり探偵ものなんて読めるわけがないからです。

しかし村上氏には読む力があり、ご自身が実践をされ結果がでたのでこのように書いているのでしょう。

だとしたら著者は一般的にいう初心者レベルからはスタートしていない、という結論になります。

また英文を読むという点で、「出だしが分かれば難しそうな英文だろうと意外と読める」と書いてありました。

そこで例文にあげられていたのはこんな感じです。

ぺん太郎
これは初心者が読めるレベルの英文ではないぞっ!

英語初心者が英文多読を始める時のおススメ法はこちらの記事でまとめましたので、多読に興味のある方はぜひ読んでみてください。

3.ネイティブのスピードを超えた速読力設定

さらには、「最終目標1分間500ワードを読む目指すべし」とさえ書かれていました。

1分間で読む速さのことをWPMと表記しますが、このWPM=500はどれくらいのスピードかご存知ですか?

Forbesのweb記事を確認してみました。

WPMスピード

実はネイティブの平均スピードはWPM=300です。

つまり村上氏が設定している最終ゴール1分間500ワードを読むとは、ネイティブ平均より1.6倍も速いのですよ!
いくら最終ゴールとはいえ、レベルが高すぎます。

村上氏の言うレベルは世界をまたく一流企業でマネジメントという立場で仕事をするならこれくらいのレベルがないと…というゴールなのかもしれませんね。

4.生英語を3時間聞く

リスニング

リスニングについては生の英語を毎日1時間を3年間としていました。

ここでいう生の英語とは学習用調整されたにゆっくりスピードの音声ではない、ということです。

易しめの音源としてはVOAを紹介していました。

VOA Learning Englishのほうではない、VOAを初心者向けとして紹介していたのですからここも要注意です。

使用語彙1500語に絞った非英語ネイティブ向けのニュース番組VOAと言えども、初心者が1時間聞くにはハードルが高すぎます。

村上氏の言う初心者向けの学習方法は、中学校レベルは最低限卒業していなくてはやれないものばかりです。

5.英単語学習に毎日3時間

英単語の習得については、毎日1万語を眺める方法を紹介していました。

1万語ですよ!

1語1秒で眺めたとしても単語学習だけで3時間近くが必要です。

そもそも3時間近くも学習する習慣がある人は、英語初心者とは考えにくいのではないでしょうか。

無理やり覚えようとするのではなく、覚えたい単語を何度も眺めるという点では私も村上氏の方法には賛成です。

私のおススメの単語の覚え方はこちらの記事にまとめていますので、参考にしてみてください。

以上のことから、「村上式シンプル英語学習法」は初心者にはおススメができません。

中学校レベルはマスターしていて、英語学習目的がビジネスでも通用する英語力としているビジネスマンにはおススメの1冊です。

英語を使って仕事をする!と決意を固めた方には、ぜひ読んでいただきた本です。

まとめ

tomoko
要注意!ということで元Google副社長が書いた「村上式シンプル英語学習法」の読み方をご紹介しましたが、いかがでしたか?

「村上式シンプル英語学習法」は初心者には向いていない方法が紹介されています。

シンプルですが、決して簡単で易しい方法が紹介されているわけではありません。

かなり根性がいる方法ですが、英語マニアも納得する間違いのない方法が紹介されています。

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この記事を書いた人

英語でキャリアチェンジできた子育てママ(娘2人)
●34才の専業主婦が中学校教科書から英語学習をやり直し
 ⇒44才で外資系営業職に転職⇒47才フリーランスに
●TOEIC900点・英検準1級取得
●プログラミング学習もしています

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